
色彩の歴史ってご存じでしょうか?
ちょっと簡単にまとめてみました。だいぶ長いですが
歴史的にはだいぶ省略してます(笑)
●20万年~10万年前人類が初めて絵を描く
色付きに土を使用、赤土、黄土、褐土、木炭など
●2~3万年前
ラスコー、アルタミラなどに洞窟画が描かれた褐色、黄土色、黒色が使用される
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有名なラスコーやアルタミラの洞窟画を上回る古さの
見事な洞窟画も発見されていて、旧石器時代であり、まだ氷河期に、
人類の祖先は色を使っていたということだそうです
人類史上最も偉大な発明である「言語」
その誕生時期はさまざな意見があるようですが、
有力な言語誕生説よりもはるかに前から、
私たち人類は色を使ってコミュニケーションをとっていたわけです。
やっぱり色ってすごい
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●BC6000~4500年
中国、エジプト、メソポタミア、シリアなどで
建物、施設、墳墓に壁画が描かれた
それぞれの文明で独特の配色が行われる
日本では、縄文時代に漆が使用されている
●BC5000~1000年
古代文明が成熟する多くのものに彩色が施された
・中国では、地位を象徴する色が設定された
・エジプトでは、赤、黄、緑、青、褐色、白黒の7色、貴金属、宝石
・メソポタミアでは、赤、橙、緑、白のほか、金箔など
●BC600~200年
・ギリシャ文明が栄える色を科学的に分析する姿勢が生まれる
プラトンやアリストテレスによって色が研究される
アリストテレスは、白と黒の二原色を主張
テオフラトスの著作「色彩学」ができる
・ローマ文化の全盛
ローマやポンペイの建造物にフレスコ画を描く
染色技術が発達
●AD200~1000年
世界各地に文明が発達
古墳・石窟、寺院に彩色壁画が描かれる
モザイク画など各種技法が発達
●1000年~1400年
宗教文化の発達
聖典、写本、絵巻などに高度な表現やステンドグラスが盛んになる
●1490年
色彩の科学的研究が発達
レオナルドダビンチ「色彩論」をまとめる
●1611年
光学の研究が発達
●1666年
ニュートンがプリズムによってスペクトルを発見
●1704年
顔料の発見が本格化する
ブイーズベックがプルシアンブルーを見つける
●1730年
三原色説の発達
●1776年
ハリスが色相環を発表
●1802年
ヤングが光の三原色と光の干渉現象を発表
●1810年
ゲーテが「色彩論」を発刊色彩心理学の研究が進む
●1816年
人工的な色作りが本格化する
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この間にも、色彩に関する研究は進み、発表や本の発刊があったり、
エジソンによる白熱電球の発明もありましたが、省略します。
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●1905年
色彩システムの研究が発達
●1908年
カンディンスキーは、すべての色は独自の発現価値がある
として精神的な作品を制作
●1919年イッテンが色彩教育を実践
●1921年
ロールシャッハは心理分析のため、色彩技法のデカルコマニーを採用
●1927年
画家 和田三造が日本標準色協会(のちの(財)日本色彩研究所)を設立
●1931年
CIE(国際照明委員会)が「XYZ系による色の表示法」発表
●1938年
ビレンが「カラーフォームズによる色彩調和論」を発刊
●1942年
ジャコブソンとグランビルがオストワルトの色彩体系に基づいた
「カラーハーモニーマニュアル」を発表
●1943年
アメリカ光学会が修正マンセル体系を発表
上村六郎、山崎勝弘が「日本色名大鑑」発刊
●1944年
ムーンとスペンサーが色彩調和論を発表
●1951年
(財)日本色彩研究所が「色の標準」を発表
●1953年
(社)日本流行色協会設立
●1958年
JIS Z8721「三属性による色の表示方法」を
修正マンセル色体系を基礎に制定
●1964年
(財)日本色彩研究所がPCCSを発表
●1981年
日本「公共の色彩を考える会」は発足
こうして見ると、
今では当たり前の存在である色彩がしっかり体系化されるまでの歴史が
非常に興味深いですね